車の色を塗装して雰囲気を変えたい、キズや凹みを治して綺麗に整えたい、そんな車のボディの色を塗装したり外装パーツの損傷を修理するのが鈑金塗装です。車の外観を修理、修復する鈑金塗装は、車の販売をするディーラーや整備工場、運送会社など様々な場所で活躍しています。似たような職業として、自動車整備士が挙げられますが、自動車整備士がエンジンやライトなど車の内部を整備するのに対して、鈑金塗装は車のドアやボンネットなど外観を修理、修復するので異なる職業です。鈑金塗装として働くためには、必ず必須となる資格はありませんが、全く保有していないと任される作業範囲も制限されてしまうので、活かせるものを複数取得しておくことで幅広い業務に携わることができます。
求められる技術として、まず「溶接技能士」が挙げられます。溶接技能士は国家資格で、その中にも「アーク溶接作業者」「ガス溶接技能者」などの種類があるため、いずれかの溶接資格を取得しておくことで業務に有効活用することができます。次に塗装に関連したもので「塗装技能士」があります。こちらも国家資格で「木工塗装作業」「金属塗装作業」などの種類が豊富ですが、板金塗装では車などの塗装作業に適した「金属塗装作業」の取得が適しています。
塗装作業では、様々な溶存系塗料を扱う場面も多く、安全性向上のために「危険物取扱者」「安全衛生管理者」などの資格を取得することも勧められています。特に将来的に鈑金塗装で自分の工場を持ったり、独立を考えている方は、これらを所持していないと大量の塗料などを保管することができないので塗装業を営む方は必須になります。